大判例

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福岡家庭裁判所 事件番号不明 決定

少年 Y(昭一六・七・一三生)

主文

少年を福岡保護観察所の保護観察に付する。

理由

(犯罪事実)

少年は○○○高等学校三年に在学していたものであるが同校三年生H、Kと共謀の上、昭和三四年六月二八日午前一時頃、少年は登山用ナイフを、右Hは登山用ナタを、右Kは匕首を各携帯して福岡市柳原町福岡陸運局前附近において○○タクシー運転手○口○雄(当二九年)の運転する小型タクシー(福五あ四三八七号)に乗車し、同市西新町○○高等学校運動場に差しかかつた際、予め定めた分担に従い前記Hが所携の登山用ナタで前記運転手の背後からその頭部を一撃して反抗を抑圧し、同人が救助を求めて車外に脱出するや、少年が右自動車を運転して逃走し、もつて運賃約一五〇円の支払を免れると共に前記自動車一台(時価約六五〇、〇〇〇円相当)及び同車内にあつた売上金一九〇円を強取し、その際右暴行の結果前記○口に対し全治二〇日間を要する後頭部挫創を与えたものである。

(適条)

刑法第二四〇条前段、第六〇条

(処遇)

本件事犯は誠に重大で世間で騒がれた事件でもある。

しかし少年等は一旦刑事公判に廻わされかつ未決勾留一〇〇余日を数え、その間記録添付の感想文にも表われているように十分改悛して現在は父兄の許で家業の水産加工業に専心しており精神的にも安定している。

被害はほぼ完全に弁償されたと云えるし、家庭の保護能力も豊かである。よつてこれに加えて保護観察所の援助があれば再犯の虞もないものと思料されるので少年法第二四条第一項第一号、少年審判規則第三七条第一項により主文のとおり決定する。

(裁判官 牧山市治)

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